「(あのままじゃ助からないな。)」
セイはマナの容態を冷静に分析していた。
口に出すことはなかったが・・・・
その後シンジ達は逃げ切ることが出来たがマナの容態は悪くなる一方だった
そしてマナには二つの選択を迫られる
一つは全身義体化すること
もう一つは人間をやめることだった
第二の人生は霊能力者!?
第十四話「救出作戦 後編」
シュウジ
シンジ達が用意した隠れ家に着いた一行はひとまず安心ということにはいかなかった。
マナの状態が悪くなる一方でシンジの文殊で一時は死を抑えることが出来たが完治には至らなかった。
「この状態のままでは2日が限界だ。」
医療の知識があるカズヒコとセイはマナの容態を見て冷静に言った。
「ふざけんな!!」
それを聞いたムサシはセイに殴りかかろうとするがセイは片手でそれを受け止める。
「お前が俺を殴っても状況は何も変わらない。」
「・・・セイ、何とかなる方法はない?・・・」
シンジは縋る様にセイに問うがセイには何の反応はなくいつもの無表情の顔でマナをじっと見ていた。
「方法は二つある。」
「その方法は!?」
セイの言葉にアキはすぐに反応する。
「一つは全身を義体化して生きていくこと、そしてもう一つは・・・・・」
「何か問題があるのか?」
いつもなら重大なこともサラッと言うセイが少しばかり躊躇するのを見て付き合いが浅いカズヒコでも何か問題があるのかとセイに問い座さす。
しかしセイはなかなか話そうとしない。
その態度にムカついたムサシは再度怒鳴る。
「もう一つは何なんだ!!」
「・・・・もう一つは人間をやめるということだ・・・・」
「人間をやめる?義体化とは違うのか?」
「ああ、基本的にはこの体のままだ。俺の中にあるナノマシンを投与すれば助かる。」
言葉を裏返せばセイは人間ではないと自分で言っていることにはカズヒコ、シンジ、アキ以外気づいていない。
セイの表情からは読み取れないが瞳の奥には悲しみを秘めているのが解る。
一般人にはわからない悲しみの瞳を・・・・
「しかしこれにはリスクがある、体質の適合率がどのくらいか解らない。
例え成功しても俺のようになる可能性が高い。」
「俺のようにって・・・・」
「感情の損傷、または後遺症が残る可能性がある。
そしてナノマシンが安定するまで地獄の苦しみを味わうことになるだろう。
そのときに起こる自殺の可能性も否定できない。」
「「「「・・・・・・・」」」」
セイの説明にその場にいる全員は絶句した。
そして頭の中は義体化しかないと思っていたがそれは否定された。
「・・・わた・・・し・・・ぎ・・たい・か・・・・・はいや・・・」
マナは息を切らしながら義体化を否定した。
「何言ってんだよ!!リスクが高すぎるよ、マナ!!」
ケイタが必死にマナを説得する。
この言葉はセイを除いた全員の心の言葉だった。
「わかった、じゃあ他の者は出て行け。
今からナノマシン投与と介護にあたる。」
セイはマナの言葉を聞き、周りの意見も聴かず手術を始めようとしていた。
その行動に周りは止めようとしたがセイの一言で何もいえなくなってしまった。
自分の人生は自分で決めるものだ
この一言で皆は納得した者、納得しない者、反応は様々だったがセイの言うとおり部屋を出ていった。
「後悔しないな?」
セイはマナに言い聞かせるようにいった。
マナは言葉には出さずただセイの方を向くとゆっくり頷き小さく微笑んだ。
「じゃあ始めるぞ。」
セイはそのマナの微笑んだ顔をみて自分も気づかない内に小さく微笑んでいた。
セイがマナの部屋から出てきたのは10時間後だった。
出てきた時、相変わらずの無表情だったが体中痣が出来ていて右腕は折れていた。
痛みを堪えさせるためと自殺をとめるために腕などを掴ませていたらしくかなり痛々しかった。
「何とか峠は越えた、まず死ぬことはないけどまだ予断は許せないから会うことは出来ない。」
「後遺症などは?」
「感情の損傷は無い、後遺症も多分大丈夫だろう。」
セイの言葉を聞いて皆は緊迫した雰囲気を解き安心した顔した。
「良かったー。」
「セイは大丈夫なの?その怪我・・・」
「大丈夫だ、いいから休め。
目の下に全員クマが出来てるぞ?」
「わかったよ、セイも休んでね?」
「ああ」
セイはそういって部屋の中に戻っていく。
シンジ達はホッとして、セイの言葉どうり休むことにした。
戦闘の後まったく寝ていなかったシンジやアキ、逃亡とマナの心配で寝れなかった人もセイの言葉を聞き眠ることが出来た。
窓から見える空は既に明るみを増し太陽がギラギラと照らしていた。
安らかの顔をしてぐっすりと寝ているマナをセイはジッと見ている。
「ぅ・・セイ・・・」
「マナ?」
「・・・・・・」
「・・寝言か・・」
マナの手をギュッと握りもう片っ方の手はマナの頭をそっと撫でている。
セイの右腕は折れているのだがそんなそぶりはまったくせずにいる。
窓から照らす光がちょうどセイとマナを照らしているのでセイの銀色の髪は神秘的な雰囲気を出している。
セイの顔は無表情なのだがなぜか穏やかな感じだった。
この後もセイはマナのそばから離れず献身的な看病の結果、マナは後遺症もなく元気になった。
ただ違うところといえばマナの瞳の色が金色になってしまったことぐらいだ。
シンジ達はこれからの少年兵達の身の振り方について考えていたのだがシンジ達の目的を聞くと全員が賛成し出て行くことはなかった。
それからシンジ達は新第二東京市にあるマンションを丸ごと買い上げ其処に住むことにした。
そして部屋割りについてシンジが話していた時マナが爆弾発言をする。
「私セイと一緒がいいな〜〜(はぁと)」
マナは顔を赤くしながらセイに勇気を出していったこの爆弾発言がこのままスルーすれば問題はさほどなかったのだがセイが、
「ああ」
と賛成したのだ。
マナは大喜びしセイに抱きついたり、それを見ていたムサシが怒ったり、シンジとケイタはそれを阻止するのに精一杯だったり、アキは羨ましそうにその光景を見ていたり、とにかく大変な騒ぎになったのは言うまでもない。
結局それを止めたのは最年長であるカズヒコだった。
マナはセイと一緒になれなく、凄く落ち込んでいた。
しかしマナは諦めることなく、セイにアタックを続けていき恋人という関係になった。
其処までは順調だったのだが、突然の破局。
セイがマナとムサシのデート、キスシーンを見てしまった。
「あれはどういうことだ。」
「あれって?」
セイが現場を目撃した夜にマナを問い詰めた。
いつもの落ち着きはなく怒りを表に出しているセイをみてマナは察した。
「ムサシとマナがキスをしていた。」
「あれは!!」
「黙れ、言い訳など聞きたくもない。
俺とマナの関係は所詮こんなものだったというわけだ。」
「違う!!!」
「俺は夢を見ていたのかもしれないな、生体兵器が人間になれるはずもない。
俺の選択は間違っていた。」
セイはマナの言葉に耳をまったく貸さず話し続ける。
「別れよう、俺はあの光景を見て付き合っていられるほど寛大では無い。」
マナにとってそれは最も聞きたくない一言だった。
「嫌だよセイ、ごめんなさい。お願いだから。」
マナは泣きながらセイに悲願した。
しかしセイの言葉は、非情にも期待通りの言葉ではなかった。
「もう・・・・戻れない。」
セイはマナの方を向かずにそう言い残し去っていった。
「いやああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そしてマナとセイの恋は終わった。
なぜ、マナがムサシとデートしていたのか、というとそれはセイの見間違いで、デートしていたわけでは無かった。
ちょうど、この帰り公園で一休みしていた時、ムサシが無理やりマナの唇を奪ったのだ。
マナに非は無いが、ムサシとキスをしてしまったという事には変わらなく、それを見ていたセイは皮肉にも、生まれて初めて嫉妬いう感情を心に持った瞬間でもあった。
後書き
う〜ん、これ読んでいる人いるのかな?と思っているシュウジです。
ストーリーは滅茶苦茶だし(汗)キャラは勝手に動くし(笑)
今までの話はマナとセイの恋人になってから別れる原因までのお話です。
よって次話から話が進んでいきます、たぶん・・・・
これを読んでくださっている皆さん、本当にありがとうございます。
では